PubMed-jpn:32991044
背景: 様々なブドウ球菌種が、疾患の発生や病原体からの宿主の保護など、皮膚に重要な役割を果たすことが実証されている。培養ベースの研究は、猫の皮膚から様々なブドウ球菌属を分離しているが、宿主における種レベルのコミュニティについてはほとんど知られていない。 仮説/目的: 本研究の目的は、健常猫およびアレルギー性皮膚炎の猫の皮膚に生息する種レベルのブドウ球菌コミュニティについて説明することであった。 供試動物: 健常猫11頭およびアレルギー(非病変部位)猫11頭の外耳道および鼠径部の皮膚スワブを採取した。 材料と方法: 皮膚スワブからDNAを抽出し、16s rRNA遺伝子のV1-3領域をターゲットとした次世代シーケンシングを使用した。シーケンスデータの標準的な微生物叢解析に続いて、ブドウ球菌固有のデータベースを使用し、ブドウ球菌シーケンスに対する種レベルの割当を取得した。 結果: ブドウ球菌属は健常およびアレルギーサンプルで同様の相対量を有していた。最も豊富なブドウ球菌種は、健常サンプルではS. epidermidis、アレルギーサンプルではS. felisおよびS. capitisであった。ブドウ球菌コミュニティの組成およびブドウ球菌属の相対量は、身体部位および採取した個々の猫間で変動した。 結論と臨床的関連性: 本研究結果は、様々なブドウ球菌コミュニティが健常およびアレルギー猫の皮膚に生息していることを示しており、猫のアレルギー性皮膚疾患におけるブドウ球菌属の重要性に関するさらなる研究の出発点を提供している。.
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