背景-皮膚糸状菌症は牛によくみられる問題である。牛の糸状菌症に関連する病因は、角質化した基質上で消化および成長する能力を有する糸状菌である。牛では、他の家畜や人ではそれほど頻繁ではないが、皮膚糸状菌であるTrichophyton verrucosumが皮膚病変から最も一般的に分離される。皮膚糸状菌であるTrichophyton benhamiaeは、重要な人畜共通感染症の病原体であり、主な感染源はモルモットや他の小さなげっ歯類である。 目的-本レポートにおいて、長期輸送およびトリコフィトン感染症ワクチン接種後に子牛(Bos taurus)における多種感染を示した。 供試動物- 60頭の動物が輸入され、そのうち32頭は皮膚糸状菌症ワクチン接種から9〜12日後に表面感染に冒されていることが観察された。 材料と方法-診断は、臨床症状に培養された真菌の顕微鏡および肉眼的検査を関連付けて実施された。分子識別は種属を確認するために使用された。 結果- 8頭の子牛がT. verrucosumのみに感染し、24頭の子牛がT. verrucosumおよびT. benhamiaeの両方に感染した。この大発生の原因は、輸送ストレスおよびワクチン接種による動物の免疫抑制状態であったと考えられる。 結論- T. verrucosumおよびT. benhamiaeの両方が牛で同時に見られる可能性が示唆される。.