背景: 馬のピシウム感染症は、治療が困難な新興感染症で、壊滅的な疾患である。腫瘍様結節性皮膚腫瘤は急速に成長し、結果は一般に致命的であるため、早期診断および介入が重要である。 目的: 本研究の目的は、(i)ピシウム感染症の臨床的、組織学的、および血液学的所見にハイライトを当て、(ii)Pythium insidiosumの検出および遺伝子型決定のために、リボソームDNA領域内の単一ヌクレオチド多型を標的とする直接サンプルmultiplex-PCR法の有効性を評価することであった。 供試動物: 204頭のアラビア馬と16頭のドラフト馬を含む220頭の馬を調査した。 方法: ケースシリーズ研究の診断は、P. insidiosum感染、培養同定、免疫組織化学的調査、および直接サンプルPCRに特有の臨床的、病理学的、および血液学的所見に基づいて実施された。 結果: 罹患馬(220頭中24頭、10.91%)は、腹部、手足、胸部、顔面、乳腺に単発性または多発性病変を呈した。症例は一般に停滞した水、池、意図的に水田にアクセスした経歴があった。大抵は妊娠した牝馬であった(58.33%)。組織病理学的検査により、表皮の肉芽腫、血管内皮症、真皮への重度の好酸球浸潤、多巣性壊死およびスプレンドール・ホッペリ現象が明らかになった。直接顕微鏡検査(50%)および培養(91.6%)とは異なり、multiplex-PCRアッセイでは、すべての検査サンプルでP. insidiosum(クレードII)が同定された。 本研究結果は、エジプトで馬のピシウム感染症を引き起こすP. insidiosumのクレードを決定する最初の研究である。 結論と臨床的重要性: 直接サンプルmultiplex-PCRアッセイは、馬のピシウム感染症の早期かつ迅速な診断の潜在的なターゲットを持っている。形態学的識別に関する制限を克服し、確定診断を提供する。.