PubMed-jpn:31038261
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{"target":"https://pubannotation.org/docs/sourcedb/PubMed-jpn/sourceid/31038261","sourcedb":"PubMed-jpn","sourceid":"31038261","source_url":"https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/31038261","text":"背景: 免疫調節薬は、犬の剥奪性皮膚エリテマトーデス(ECLE)において限られた治療効果しか示さない。 治療反応がないために、結局ECLE犬の半数以上が安楽死されている。 目的: 本研究の目的は、ミコフェノール酸モフェチル(MMF)治療により汎発性ECLEが完全寛解に至った犬の1症例を記述することである。 被験動物: 汎発性に鱗屑、紅斑および局面、毛包円柱ならびに頭部、体幹、腹部および四肢内側面に認めた貧毛症の3か月に渡る病歴を示した3歳、去勢雄のジャーマン・ショートヘアード・ポインター。犬は跛行とぎこちない足取りを示した。 材料と方法: 全血球計算、血清化学プロファイル、尿検査、血清抗核抗体検査、皮膚生検部の病理組織検査およびRT-qPCRを実施した。 結果: 皮膚生検標本は、組織学的にリンパ球に富む境界部皮膚炎、毛包漏斗部における境界部壁性毛包炎および腺周囲性リンパ球浸潤を示した。全身徴候の欠如および平凡な実験室における検査により全身性エリテマトーデスの併発を除外した。 ECLEの治療は経口MMF(22 mg / kg、1日2回)によって開始した。 MMF治療開始から3週間以内に、跛行の顕著な改善ならびに紅斑および鱗屑の中程度の減少を観察した。 4ヵ月後、紅斑、鱗屑および毛包円柱は完全に消失し、本稿執筆時点で犬ECLEは1日2回のMMF(10 mg / kg)で完全緩解した状態を維持している。病変皮膚トランスクリプトーム解析は、インターフェロン経路の強い上方制御を伴う顕著なTヘルパー1(Th1)リンパ球性炎症反応を明らかにした。 結論と臨床的重要性: 著者の知る限りでは、これは単剤療法としてのMMFによるECLE治療が成功した最初の症例報告である。.","tracks":[]}