PubMed-jpn:31297916 JSONTXT

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{"target":"http://pubannotation.org/docs/sourcedb/PubMed-jpn/sourceid/31297916","sourcedb":"PubMed-jpn","sourceid":"31297916","source_url":"https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/31297916","text":"背景: ネスチンは元来、神経堤幹細胞マーカーとして説明されており、ヒト、犬およびマウスの成長期毛では毛包バルジ細胞で発現が認められることが知られている。しかしながら、ネスチンを発現する細胞が毛包または表皮を構成する細胞に分化する能力を有するかは十分に検証されていない。 仮説/目的: 本研究の目的は、ネスチン発現細胞が角化細胞に分化することができるかどうかを解析することである。 被験動物/材料: ネスチンプロモーターの活性下でCreリコンビナーゼが発現した結果、遺伝子組換えにより増強された緑色蛍光タンパク質(EGFP)を発現するNes-Cre / CAG-CAT-EGFP二重トランスジェニックマウス系統。 材料および方法: 上述したマウス系統の皮膚におけるEGFP + およびネスチン+ 細胞の組織分布を蛍光抗体法および免疫組織化学的解析によって解析した。 結果: EGFP + 細胞は、成長期および休止期の毛包上皮最外層に認められたが、毛包間表皮ではほとんど認められなかった。毛包最外層に存在するEGFP + 細胞は、外毛根鞘(ORS)細胞のマーカーであるケラチン14を共発現していたが、内毛根鞘細胞マーカーであるトリコヒアリン顆粒は共発現していなかった。一方で抗ネスチン抗体を用いた免疫染色では、毛包上皮細胞の多くがネスチンを発現していなかった。このことは、外毛根鞘に認められたEGFP + 細胞はネスチン発現前駆細胞に由来しており、これらの前駆細胞がネスチンを発現しない上皮細胞系へと分化したことを示唆している。 結論と臨床的重要性: 本研究結果は、外毛根鞘細胞へと分化する前駆細胞は他の毛包上皮細胞や表皮角化細胞とは異なること、また本研究の成果は再生医療および毛包腫瘍の分子学的分類に応用しうることを示唆している。.","tracks":[]}